現在は、TOEICのスコアをアップするための様々な情報が溢れていますので、どれが自分に合った勉強法なのか、迷ってしまいますよね。
勉強を続けていれば、自分に合った方法もわかるようになりますが、TOEIC600点を目指す初心者の方は、すぐに効果が出る方法を知りたいはず。
そんなあなたにオススメの勉強法があります。
それは、音読です。
音読は、誰にでも効果がある勉強法と言われています。
その理由は「目・耳・口」をフル活用することによって、脳に記憶として残るからです。
今回は、英語学習に欠かせない「音読」の効果と勉強法について説明していきます。
もくじ
英語学習にはなぜ音読がオススメなのか
音読は、英語学習には最適な練習法です。
その英文のかたまりを頭に蓄積する最善策であり、TOEICのスコアを上げたい方に最適な方法です。
英文のかたまりを頭に入れる理由は、TOEICの試験形態にあります。
TOEICは、英文を聞いたり読んだりして問いに答える問題がほとんどなので、英文を頭に入れておかなければ解くことが難しくなっているんです。
ということは逆に、英語のかたまりが頭に入っていれば、TOEICの問題は楽に解くことができます。
読むスピードも格段に早くなるので、スコアを確実に上げることが可能になるんです。
そして、もうひとつ、初心者の方はリスニングの方がスコアを上げやすいと言われています。
大きな理由のひとつとしては、リーディングは時間が足りずに最後まで解けないことがありますが、リスニングは最後まで必ず問題を解くことができるからなんです。
よって、音読を練習することによって耳が英語に慣れ、リスニングが聞き取れるようになり、スコアを上げることができるのです。
例えば、私の直近のスコアは、リスニングが365点、リーディングが220点の割合でした。
ほとんどリスニングでスコアを伸ばしましたが、これは、TOEICが公式で出している平均点からもわかります。
下記の画像は、2018年3月のスコア分布詳細です。リスニング(315.1)とリーディング(254.1)では、リスニングのスコアが高くなっています。
このように、スコアを取りやすいリスニングを重点に勉強すれば、600点は取得可能になります。
そのためにはまず、音読トレーニングを行って、耳が英語に慣れることが必要なんです。
音読は文法や単語取得にも役立つ
音読のメリットは、リスニング力が向上するだけではなく、文法と単語習得にも効果があります。
例えば、私は文法と単語をどの勉強よりも先にしなければいけないと思っていました。
しかし、それでは英文が頭に入らず、英語として理解することがなかなかできなかったんです。
そこで、文法の勉強や単語の暗記よりも優先して、音読の勉強法を行なってみました。
すると、文法と単語にも効果が得られたんです。
まず、音読をするときには日本語も必ず確認するので、わからない単語も覚えることができました。
また、音読をすることで英文が頭に入りやすくなり、その状態で文法の勉強をすると、文構造の理解が早くなったのです。
何かの本に「英語が苦手な人は、英文法の本を読んでも日本語ばかり読む」と書いてありました。

英語が苦手なため、例文を読むことが苦痛になり、日本語の解説ばかり読んで理解しようとしていました。
しかし、英文を読んでいかなければ、文法を理解することは絶対にできないんですよね。
文法を理解するためにも、音読をしながらたくさんの英語に触れることが必要なんです。
このように、音読はリスニング効果はもちろんのこと、文法と単語にも効果があることがわかりました。
音読はリーディングにも効果的
音読は「リスニング用の勉強法」だと思っている方も多いと思います。
しかし、音読はリーディングにも大変効果的なことがわかっています。
なぜなら、音読を繰り返すことによって、脳に蓄積される英文が多くなります。
すると、日本語に訳さないで読むことが出来るようになり、英文を見て瞬時に理解できるようになります。
その結果、英語を読むスピードが劇的に早くなり、リーディングも苦痛ではなくなるのです。
私はリーディングがとても苦手でした。
とにかく読むのが遅かったので、読まなきゃいけないのに読みたくないという、悪循環に陥っていました。

しかし、音読を毎日続けてみたところ、頭に英文が蓄積されていく感覚がわかってきたんです。
なんていうか、英語を塊で理解することができるようになったというか…。
そして、英文を頭から読んでもイメージが浮かぶようになり、読むスピードも早くなっていました。
そのことに気がついたのは、ネットサーフィンをしているときでした。
今までは、英文が出てくると、さーっと読み流していましたが、音読トレーニングを始めてからは、自然に自分から英文を読むようになっていました。
このように、音読はリーディングにも効果がある勉強法なんです。
英語のかたまりを頭に入れる必要性
TOEICのスコアが300〜400点くらいの方は、英語に慣れていないという特徴があります。
また、頭に英語が塊として入っていないため、単語をひとつひとつ読む方法を取ってしまうことが多く、何を言っているのかわからなくなってしまうことがよく起こります。
もちろん、単語がわかることも英語を理解する大切な方法です。
しかし、単語だけで文を読むのは大変で、しかも時間が掛かってしまいます。
よって、英文を早く理解するには、英語に慣れて、英語を英語のまま理解することが必要なんです。

それは、多くの英語を「かたまり」で頭に入れておくことによって可能になります。
例えば、以下の英文を見てください。
Thank you for your email.
意味は「メールをありがとう」で、とても簡単です。
このくらいの文なら、パッと見れば意味がわかりますよね。
いちいちThankは「感謝する」、youは「あなた」と分解して意味を確認することはありません。
この例のように、かたまりとして英文が頭に入っていると、英語を英語でそのまま理解することができます。
日本語で考えてみるとよくわかります。
頭にたくさんの日本文のストックがあるから、聞いたり読んだりしたときに、日本語のまますばやく理解できるんですよね。
ですから、英語も日本語と同じように、頭にストックを増やすことが必要なんです。
ストックが増えてくると、下記のことができるようになります。
- 英文をかたまりで理解できるので、読むスピードが早くなる
- 聞くときに次の単語の予想がつくようになる
このように、TOEICで600点を取るために欠かせないスキルが、音読によって身につきます。
具体的な「音読トレーニング方法」
音読がいかに効果的かを確認してきました。
では、どのような方法で音読をするとよいのでしょうか。
英語の学習方法は、世の中にたくさんありますが、音読方法をひとつとっても、様々なやり方があります。
どの方法がベストなのかは、人によって変わってきます。
その理由は、今までの勉強で身につけてきた英語量も人それぞれですし、得意な五感も違うからです。
よって、音読の方法もご自分で色々と試してみるといいと思います。
そして、自分に一番合った方法を見つけて、それを続けていくことが上達への近道です!
ここでは、私に合っていた音読の方法を2つ、ご紹介したいと思います。
関先生の音読&シャドーイング方法
まずは、スタディサプリTOEIC対策コースの講師である、関先生の音読&シャドーイングの方法です。
関先生の音読&シャドーイング方法
用意するもの:Part3,4の問題(英文と日本語訳)と音源動画
- ステップ1:問題を聞いて解く
- ステップ2:答え合わせ
- ステップ3:何度も繰り返し聞く(何も見ないで)
- ステップ4:もうこれ以上聞き取れないと思ったら、英文を見て答え合わせ
- ステップ5:本文を徹底的にチェック(長文問題のように、意味を全部確認する)
- ステップ6:音読(最初は英文を見て3〜5回、音声と合わせて読む)
- ステップ7:完璧にシャドーイング(なるべく見ないで30〜50回)
シャドーイングとは、音声を聞きながら、その音を真似て少し遅れて発音する練習法です。
このシャドーイングは、声を出すと自分の声で英語をかき消してしまうので、サイレントシャドーイング(声を出さずに口の動きだけで行う方法)で行います。
関先生いわく、声を出さなくても効果はあるとのこと。
サイレントシャドーイングなら、電車の中でも行えますよね。
口が動いているので変だと思われるかもしれませんが、人のことなど他人はそんなに気にしていませんから全然大丈夫!
この方法を、下記のように69セット行います。
Part3 13セット | 合計23セット | 模試3回分 | 合計69セット |
Part4 10セット |
多いと思われるかもしれませんが、耳が英語に慣れるには、このくらいの量は必要です。
やってみると、必ず英語の力が底上げされた感覚を味わえますし、実際レベルがひとつ上がります。
TOEICのリスニング問題は、ほとんどの人が、1回解いて答え合わせをしたら勉強した気になって終わらせてしまうんですよね。
しかし、同じ英文を繰り返しトレーニングしていかなければ、力がつくことはありません。
ですから、解いた問題を必ず音読して脳に英語を貯金していきましょう。
私もこの通り行ってみたところ、本当にスコアが100点アップしました。

聞き取りレベルが格段に上がったことを痛感したのもありますが、リーディングにも効果があったんです。
英語のかたまりを頭に残すために、ぜひ音読チャレンジを始めてみてください。
日本語訳も音読するトレーニング法
前章でご紹介したトレーニング方法を終わらせると、耳が英語に慣れたことがわかると思います。
私はこの方法を行うことにより、短期間でスコアを100点アップさせました。
しかし、69セット終わらせた時点で、この方法をずっと続けるかどうか悩みました。
なぜなら、もう少し英文の中身を理解しながら音読したいと思ったからです。
そこで、ネットや本で、高得点を取得している方の音読方法を調べてみました。
その時に見つけたのが「日本語訳も音読する方法」です。

確かに、この方法を聞いた時は半信半疑でしたが、試してみたところとても効果を感じられたのでご紹介します。
日本語訳も読む音読方法
用意するもの:Part3,4の問題(英文と日本語訳)と音源
ステップ1〜5は先ほどの音読方法と同じ
- ステップ6:音読をスラスラと言えるようになるまで繰り返す。2〜3回は日本語訳も読む(早口でOK)※フレーズ毎に行う
- ステップ7:完璧にシャドーイング(なるべく見ないで10回以上)※フレーズ毎に5回、全文で5回
日本語を読む音読方法の具体例を書きます。
I haven't missed the beginning, have I?
冒頭を見損なっていませんよね。(早口でOK)
↓
I haven't missed the beginning, have I?
冒頭を見損なっていませんよね。
↓
I haven't missed the beginning, have I?
冒頭を見損なっていませんよね。(簡単な例文はもう日本語を読まなくてよい)
↓
I haven't missed the beginning, have I?
I haven't missed the beginning, have I?
↓
スラスラと言えるようになるまで音読を繰り返す
↓
英文を見ないで(チラ見はOK)シャドーイングを行う
このように、フレーズ毎に英語、日本語で音読を行なっていきます。
最後の仕上げは、シャドーイングで全文を通しますが、そのときに、英文の難易度に合わせて日本語訳や英文の音読回数を変えていきます。
苦手だと感じたり、覚えていない単語があったりするときは、多めに音読して脳に定着させていくのがよいと思います。
なぜ日本語訳も読んだほうがいいのか
では、なぜ日本語を読んだほうが効果的なのでしょうか。

その理由は、母国語である日本語訳を音読することにより、読んでいる英語が頭に残りやすくなるからです。
だいたいの意味がわかった状態で音読をしていると、頭にぼやっとした印象しか残りません。
しかし、日本語訳を音読することにより、同じ英文でも印象が強く残るんです。
例えば、ひとつ例文を出しますので、音読してみてください。
「I respect him because he is a man of action.」
次に、この英文の日本語訳を音読してみましょう。
「私は彼が行動力のある人だから彼を尊敬しています。」
このイメージを持ったまま、もう1度英文を音読してみましょう。
「I respect him because he is a man of action.」
どうでしょうか。日本語を音読してから英文を読むと、その英文のイメージが頭に描きやすくなっていませんか。
日本語訳を黙読で軽く頭に入れて、英語しか声に出して読まない方法ではイメージが弱く、せっかく音読をしてもすぐに忘れてしまうことになります。
語学学習は、このイメージを頭に入れながら音読することがとても大切で、イメージがあるほうが、脳に記憶に残りやすくなるんです。
ぜひ、音読に日本語を音読することを組み入れてみてください。
そして、頭に英文をどんどん定着させて、引き出しを増やしていきましょう。
音読トレーニングに最適な教材は?
音読トレーニングの詳しい方法を確認してきましたが、どのような教材を使うのが効果的なのでしょうか。
TOEICを受験する方は、TOEICのPart3,4の音源を使って音読練習を行うのが効果的。
最初は難しく感じるかもしれませんが、何度も聞いて何度も口に出すことで、必ずスムーズに言えるようになります。
そして、音読の教材はスタディサプリTOEICが断然オススメです。
私は、様々なTOEICの教材を使ってきましたが、音読するにはこの教材ほど工夫されたものはないと言っても過言ではありません。
その理由を具体的に説明していきます。
スタディサプリで行う音読練習
- Part3,4,6,7の問題には、それぞれ「本文チェック」というトレーニングがついていますので、それを使っていきます。
- 練習したい問題の「本文チェック」をクリック
3.下記のように、フレーズ毎に英文と日本語が表示されます。
それぞれの会話をクリックすればリピート再生することができ、一番下の矢印を押せば、全文を再生させることができます。
このように、フレーズ毎に音声が分割されていますので、音読練習には最適な仕様になっています。
公式問題集や他のCDの音声は、全文一気に流れることが多いんですが、音読の練習はフレーズごとに行うのが効果的。
なぜなら、言えないものは聞き取れず、言えるようになれば聞き取れるから。
よって、聞き取れないフレーズは、何度もその部分をクリックして再生し、言えるようになるまで練習することがめちゃくちゃ大切です。

そして聞き取れる文章を増やしていって、日本語も同時に音読してイメージを頭に入れて、英文を頭に残していく。
これが、TOEIC600点を超えるための最前の練習方法です。
ぜひ完璧なリスニング教材である、スタディサプリTOEICの本文チェック機能を使って、音読を練習してみてください。
必ず効果を実感できます。
まとめ
以上、音読の効果や方法を詳しくみてきました。
音読によって、英語の苦手意識も徐々に薄れてきて英語の勉強も楽しくなり、楽しく勉強すれば、もっと頭に入ってきますよ。
ぜひ、この音読トレーニングを勉強に組み込んでみてください。
そして、音読の教材は、スタディサプリTOEICの本文チェックが使いやすいと思います。
1週間の無料お試し期間もありますので、ぜひ一度試してみることをオススメします。